生保主要9社、上半期業績 本業の復調鮮明 保険料等収入5年ぶり増(2005.11.29)
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二十八日出そろった主要生命保険九社の平成十七年度上半期の業績報告によると、
一般企業の売上高にあたる保険料等収入が
九社合計で前年同期比2・0%増の
約八兆九千九百億円と、上半期としては五年ぶりの増加に転じた。
解約・失効高も、明治安田生命保険とT&D保険グループを除いて
前年同期比で軒並み二ケタの改善となり、
景気回復を背景に本業の保険販売の復調が一段と鮮明になってきた。
◆流れ変わった
「流れがはっきり変わった。景気回復が後押しになった面はあるが、既契約の重点訪問などが奏功した」
医療、介護保険や個人年金の好調で
保険料等収入が12・7%の大幅増加となった住友生命保険の花岡浩二常務は、同日の記者会見で顔をほころばせた。
同社は、保有する契約から一年間にどれだけ保険料収入を得られるかを示した「保有契約年換算保険料」も前年同期比0・3%増と、
指標公表以来初の増加に転じ、将来の収益性にも自信を示した。
業界トップの日本生命保険も、上半期としては二年ぶりに保険料等収入の増加となり、「販売に明るい兆しが出ている」(加藤貞男常務)。
ただ、本業のもうけを示す基礎利益は、
保有株式の配当増や事業費効率化が寄与した日本生命、第一生命保険が二ケタ増となった一方、
新契約の伸びでかえってコスト増となった住友生命は減少と明暗が分かれた。
◆財務体質が改善
株式相場の大幅高を受けて有価証券の含み益は九社すべて増加。
九社合計は約十兆六千六百億円と三月末より二兆八千億円増え、
財務体質の健全化も加速している。
「デフレと資産デフレという二重の逆風を脱し、持続的発展の段階に入った」と第一生命の渡辺光一郎常務。
契約者に約束した予定利率を実際の運用が下回る逆ザヤが収益を圧迫してきたが、
第一生命でピーク時より三割減となるなど、いずれも縮小の方向だ。
また、経営の健全性を示すソルベンシーマージン比率(支払い余力)は全社が600%以上を確保。
日生の加藤常務は「守りの自己資本積み立てはこれで終了。収益強化に向けた攻めと、持続的な増配が可能になった」と強気だった。
◆第三分野で減収
ただ、新契約高(主力の死亡保障の売上規模)は、
太陽生命保険を除いて軒並み減少しており、
死亡保障分野ではなお苦戦が続いている。
各社が新たな柱として期待した、生保でも損害保険でもない医療保険や介護保険などの「第三分野」も、
五社で新契約年換算保険料が減少に転じるなど、
一本調子の成長とはいっていない。
「死亡保障分野が第一の柱であることは変わらない」(第一生命の渡辺常務)中、新たな成長モデルの確立にはなお時間がかかりそうだ。
◇
【用語解説】
基礎利益 生命保険会社が保険や運用など本業からどれだけ収益をあげたかを示す指標。銀行の「業務純益」や一般会社の「営業利益」に相当する。株式売買などのキャピタル損益は含まず「逆ざや」を吸収した上で計上するので、生保の収益力を判断する際に一般的に使われる。
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