生命保険は「掛け捨て」が一番?
生命保険には、大きく分けると、貯蓄性のある積立型と、解約しても戻りのない掛け捨て型の2つがあります。
近年、生命保険は「掛け捨て」が一番、としばしば言われますが、本当にそうなのでしょうか?
テレビでおなじみの荻原博子さんの本に、『生命保険は掛け捨てにしなさい!』というのがあります。
わたしも読みました。
明快です。
すばらしい!
ある意味で、最近の生命保険選びに、一つのトレンドを作った本だと思います。
長年の習性というのはなかなか変わるものではなく、保険好きの日本人は、
どれほど経済が悪化し、株が下がり、運用益が上がらず、メリットがなくなっても、
それでも、いざ保険に加入するとなると、積立式のもの、戻りがあるものを求めていたのです。
そんな折りに、1999年の9月、この本の初版が出版されたのでした。
荻原さんは、「掛け捨てにしなさい」と断定したのです。
目が覚めた人がたくさんいたと思います。
それは、加入する側だけでなく、販売する側も、です。
荻原さんは、「終身保険」さえも否定します。
年を取って、自分の死後、後にお金を残さなければならない人が、どれだけいるの?
そう荻原さんは問いかけます。
そんな人はほとんどいないんだから、老後は「医療保険」だけでいいんです、と。
基本的に、わたしも同じ考えです。
でも、ちょっと違います。
これは、大げさにいえば、人生観の違い、といったものだと思っています。
わたしは、このサイトのあちらこちらで、「終身保険」と「医療保険(終身タイプ)」を保険のベースにすべきだ、
と訴えています。
どの年代でも、そうです。
「終身保険」は、もちろん、「掛け捨て」ではありません。
どの時点で解約しても、戻りがあります。
何年も掛け続けると、資産になります。
老後の生活資金としても使えます。
もちろん、本来の役割である、死亡保障によって、いわゆる「葬祭費用」にも当てられます。
わたしの考え方、感じ方では、たとえ自分の死後、お金を残すべき人がいない場合であっても、
人が死ねば、誰かがそれなりの処置をしてくれるのだと思うのです。
あるいは、してくれないかもしれません。
でも、ここは気持ちの問題なのです。
想像の働かせ方、というべきか。
わたしたちが生きるというのは、ふだんの生活のことを考えるのはもちろん、
自分の死後に思いをはせること、それも含めて、生きているのだと思うのです。
「自分が死んだら、まとまった保険金がおりる」。
こういう安心感は、生きていく上で、じつはけっこう大事なものではないか、とわたしなどは考えてしまいます。
300万かそこらで、どうにかなるものでもない、という思いももちろんあるのですが。
新潟県中越地震の後、仮設住宅に住んでいる山古志村の人たちが、先祖の墓を見回りに行き、
何ともなくて、とりあえずホッとした、という映像を見たことを思い出します。
自分の生活が大変なのに、やはり、墓とか、先祖とか、要するに、
この世のことでないことまで気にかけて生きているのが人間なのだと、あらためて思いました。
そういうわけで、わたしは、基本的考え方は荻原さんに多くを学びましたが、
「終身保険」についてだけ、ちょっと考えが違うのです。
もちろん、わたしの考え方を、みなさんに押しつけようというのではありません。
わたしが「終身保険」をおすすめする最大の理由は、心の平安、落ち着き、安心のためなのです。
でも、みなさんにおすすめするには、それだけではダメです。
幸いなことに、「終身保険」には、すぐれた貯蓄機能があり、老後の生活資金として活用できるのです。
これは重要です。
当然のことながら、老後の生活資金が心配なら、他にやり方はいくらでもあります。
保険にばかり頼るのは間違っています。
その点は、みなさんのご判断です。
ともかく、わたしのご提案を叩き台にしてみてください。
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