(妊娠初期)流産・流産後・切迫流産・稽留流産・繋留流産・けいりゅう流産/手術・症状・兆候・妊娠・生理


流産とは?
妊娠22週までに赤ちゃんが母体から外に出てしまうことを流産といいます。
妊娠22週は、生存できるギリギリのラインと見なされているためです。

統計的には、妊娠全体の約10%が流産になります。
また、流産のなかの約80%が妊娠12週までの妊娠初期に発生しています。

より細かい分類をすると、
妊娠12週までの流産を「早期流産」、
妊娠12週から妊娠22週までのあいだの流産を「後期流産」といいます。

流産の原因としては、
●原因の50%〜60%は赤ちゃんの側にあります。
染色体異常、また、臍帯(さいたい)・胎盤といった胎児附属物の異常、多胎妊娠などです。
つまり、もともと育ちようがない卵だった、というケースが多いのです。
これらが原因の場合、妊娠4週〜8週で流産するケースがほとんど。
●ママ側の原因
子宮の異常(子宮筋腫、子宮奇形、子宮頸管無力症など)、糖尿病・心臓病・腎臓病や妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)、クラミジア・風疹などの感染症、染色体の異常など。
大きな精神的ショック、激しい疲労、高熱、外傷などで流産するケースもあります。
また、35歳以上の妊娠では、流産のリスクが高くなります。
●パパ側の原因
精子の異常、染色体の異常など。

※※※従来「妊娠中毒症」と呼ばれていた病気は、平成17年春から「妊娠高血圧症候群」と名称変更されました。
流産の兆候・症状と種類
出血と下腹部の痛みが流産のサイン・兆候です。

出血もさまざまですが、多くは、ダラダラとたれ落ちてくるような出血です。
鮮血のこともあれば、茶褐色のこともあります。
また、おりものにちょっとだけ血が混じっている、といったこともあります。

下腹部痛では、生理痛に似た重苦しい痛みが、腰痛などをともなって、しだいに強くなってきた場合は、要注意です。

出血も下腹部痛も、こうした兆候・症状があったら、真夜中であれ、仕事中であれ、すぐに病院に連絡すべきです。
ちょっとしたサインも見逃さないことが大切です。

●切迫流産
出血や下腹部痛のような症状がありながら、しかし、流産にはなっていない状態のことを「切迫流産(せっぱくりゅうざん)」と呼びます。
これは超音波で確認できます。
流産かと心配して病院で超音波にかかったところ、ちゃんと赤ちゃんの心音が確認できて、そこで初めて切迫流産だった、と胸をなで下ろすわけです。

赤ちゃんの体は、妊娠8週〜9週くらいで、基本的な部分はできあがっています。
したがって、妊娠3ヶ月〜4ヶ月の段階で切迫流産だと診断された場合、無事に出産できる確率は高くなります。
では、なぜ出血したのか?
切迫流産による出血は、通常、赤ちゃん自身から出てきた出血ではありません。
多くは胎盤ができる部分からのものです。
したがって、無事出産までたどり着けるのです。

切迫流産だと診断されたら、治療に専念します。
どんな治療か?
それは「安静」にすることです。
これが一番の治療だと見なされています。

諸事情によって、自宅安静のこともあれば、入院して過ごすこともあります。
一番いいのは、仕事も家事も休んで、病院に入院することでしょう。
それがムリなら、夫やその他家族が協力して、ママが体を休められるような環境を整えてあげることです。

薬物治療は、治療の初期にはあまり行いません。
しかし、妊娠12週以降になっていたら、子宮収縮抑制剤(張り止め薬のこと)を使ったりします。
また、母胎がクラミジア・膣炎・子宮頸管炎などにかかっていたら、感染症の治療も行います。

●稽留流産
※※※「けいりゅうりゅうざん」は「稽留流産」が正解です。
「繋留流産」ではありません。
しかし、インターネット検索では「繋留--」で検索してくる方が大勢います。
「お稽古」の「稽」、と憶えてください。

稽留流産はとても残酷です。
なぜなら、出血や下腹部痛といった兆候・症状がまったくないまま、ある時気づいたら、すでに流産していた、というのが稽留流産であるからです。

通常、おなかの中で胎児が死亡した場合、不正出血や下腹部痛などが発生するのですが、こうした症状もなく2週間以上も経過してしまうのが、この稽留流産なのです。

稽留流産と診断されたら、子宮の内容を人工的に排出しなければなりません(子宮内掻爬術)。
これをしないで放っておくと、出血したり、感染をおこしたりして、最終的には子宮の摘出手術を受けなければいけないケースも出てきます。

●反復流産
流産を2回くり返すと、「反復流産」といわれます。

●習慣流産・習慣性流産
流産を3回以上くり返すと「習慣流産」あるいは「習慣性流産」と呼ばれます。

●完全流産
赤ちゃんと胎盤などの附属物が全部そっくり子宮の外側に出てしまった状態を「完全流産」といいます。

胞状奇胎(ほうじょうきたい)子宮外妊娠
流産の手術と入院
流産の診断が下された場合は、すぐに子宮の内容物を取り除く手術を受けなければなりません。
放っておくと、最悪、子宮の全摘出という事態になるからです。

診断後、その場で手術をする場合もあります。
あるいは、翌日に行われる場合もあります。

母親にしてみれば、「流産」という診断そのものに深いショックを受けている段階なのに、あまりにも性急な感じがするでしょう。
しかし、医者の立場に立てば、すでに生命を失ったものがおなかの中にいる状況は、一刻も早く脱しなければなりません。
母体保護の観点に立てば、すぐに手術に取りかかるのは当然のことなのです。

●手術前に、感染症検査・血液検査などを行います。
●手術は全身麻酔です。手術は、20分から30分くらいです。
●術後は、特に問題なければ、翌日には退院できます。
後は、医師の指示に従ってください。
通常の生活に戻るには、1週間は必要になります。
流産後、つぎの妊娠までどのくらい開ければいい?
流産の原因によります。
また、同じ原因であっても、医師によって見解が異なります。
しかし、通常、2ヶ月〜3ヶ月開ければ大丈夫でしょう。
流産は体質なの?
1回流産したからといって、流産しやすい体質だと決めつけることはできません。
ただ、2回以上くり返したら、やはり、心配になるのは当たり前です。
病院で検査を受けた方がいいです。
夜中に出血したら・・・
何か症状が出たらとにかく病院に、というのはわかるけれど、実際のところ、判断に迷う場合も多いでしょう。
茶褐色の少量の出血とか、おりものがピンク色になるような少量の出血などは、翌日まで待って、通常の診療時間に受診してもいいでしょう。
しかし、多量の出血とか鮮血である場合などは、真夜中でも、まず病院に電話してください。
子宮収縮抑制剤(張り止め薬)は、赤ちゃんに影響する?
張り止めの薬が使われるのは、妊娠12週以降が普通です。
この時期までに赤ちゃんの内臓はほぼ完成しているので、副作用等の心配はありません。
高齢出産は流産しやすいというが・・・
確かに、流産の可能性は高くなります。
原因として、
●ママの側に子宮筋腫や妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)が発生しやすくなる。
●胎児の染色体異常が増える。
などがあります。





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