子宮筋腫(症状・手術・妊娠・病院・出血・治療)

どんな病気?
まず、子宮について。
子宮は、エストロゲン(卵胞ホルモン)の刺激をうけて成長します。
思春期ごろからしだいに大きくなり、
成熟期には鶏の卵大になります。
やがて更年期に入ると、女性ホルモンが減少するので、
しだいに小さくなり、
老年期には梅干し大の大きさにまで縮みます。

そこで、子宮筋腫ですが、
筋腫(きんしゅ)」とは、良性の腫瘍(しゅよう)のことです。

上で見たように、子宮が成長するのにつれて、
子宮の筋肉層でも、やはりエストロゲンの刺激を受けながら、
筋腫がしだいに成長していくのではないかと考えられているのです。
(つまり、医学的にも、原因がはっきりしていないのです)

子宮筋腫は、子宮内における発生する場所によって、名前が分かれていて、
つぎのようなものがあります。
しょう膜下筋腫(しょうまくかきんしゅ)
筋層内筋腫(きんそうないきんしゅ)
粘膜下筋腫(ねんまくかきんしゅ)
頸部筋腫(けいぶきんしゅ)
など。
症状
筋腫があっても、小さい場合は、症状がない場合もあります。

筋腫が大きくなるにつれて症状が出てきますが、月経過多(げっけいかた)と月経痛が主なものです。
月経過多になると、不正出血をしたり、月経の際、量が多いだけでなく、レバーのような血のかたまりが混じってきます。
また、月経時に多量の血液が出るために、貧血になったり、動悸・息切れがしたり、めまい、倦怠感などの症状も現れます。

筋腫がさらに大きくなると、周囲の臓器を圧迫し、その結果、
下腹部痛、便秘、排尿障害、腰痛などを併発します。

筋腫のできる場所によっては、流産や不妊の原因になることもあります。

検査
超音波断層法により、筋腫を映しだし、チェックします。

悪性腫瘍かどうかを鑑別するために、MRI(磁気共鳴画像装置)やCTスキャンを使うこともあります。

また、膣から超音波の器具を入れて調べる場合もあります。
治療(薬物療法)
筋腫が小さくて大きな症状が出ないような場合は、とくに治療はせず、経過を観察するだけです。

しかし、症状が出てくる場合には、薬物療法手術療法を行います。

薬物療法ですが、
偽閉経療法(ぎへいけいりょうほう)というのがあって、
エストロゲンの分泌を抑制するGnRHアゴニストという薬で月経を止めます。
月経を止めることによって、症状の改善をはかります。
この療法を使えば、半年から1年で筋腫は小さくなり、症状も軽減されます。
しかし、薬をやめると、元に戻ってしまいます。
したがって、根本治療として使える療法ではなく、
閉経に近い女性に使うことが一般的です。

なお、この療法には副作用があります。
手足の冷え、イライラ、のぼせ、骨粗鬆症など、です。

その他、貧血や月経痛のときは、鎮痛剤鉄剤を使うこともあります。
また、漢方薬を用いることもあります。

治療(手術療法)
手術には、主に2種類あります。
子宮を残して筋腫だけを取り除く筋腫核摘出術と、
子宮ごと全部取り除く子宮全摘術です。

年齢が若い女性、妊娠を希望する女性には、できるだけ筋腫核摘出術を行います。
ただし、この手術では、再発の可能性があります

子宮全摘術の場合は、再発の心配はありません
したがって、これが唯一の根本治療になります。

これら2つの手術には、それぞれ、開腹手術腹腔鏡(ふくくうきょう)手術の2つの方法があります。

腹腔鏡手術は、おなかに小さな穴を開け、内視鏡などを差し込んで摘出します。
術後の回復が早いなどのメリットがありますが、高度な技術が要求されるため、
どこででもできるわけではありません。
注意点
手術後の性生活は、術後1ヶ月くらいは控えた方がいいでしょう。
その後は大丈夫です。
しかし、セックスで出血や痛みが出たら、すぐに病院に連絡しましょう。

また、手術するしないにかかわらず、子宮筋腫を持つ人の注意点として、
ガードルなどでおなかを締めつけてはいけません。
そして、体を冷やさないようにしてください。
とくに、下半身を冷やさないように。

子宮筋腫は、いわゆる「慢性疾患」です。
しかし、下腹部に激痛が走ったり、大量に出血したりしたら、すぐに婦人科に連絡してください。

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